『FADOの有る生活 A vida com Fado』  ポルトガル音楽ファドを愛する私のブログ Eu sou uma cantora japonesa cantar fado.      Fado修行の日々や地中海地方の文化についても綴っていきます

ポルトガルの #FADO(ファド)を歌う渡辺エマのブログです。FADOやポルトガルについて紹介します。ポルトガルには他にもワインや料理、世界遺産等魅力が一杯!サッカーのロナウドの故郷でも有ります。

46) FADO NIGHT SPECIAL !

 f:id:masakofado:20151013002503j:plain

photo Mariko Sayama

46)竹原、京都でのライブから東京に戻って来ていよいよ次は南青山MANDALAでのライブです。
思えば、リスボンから帰って来てCD制作に没頭していた今年の5月に、知人のD氏から「FADOのライブをセルリアンタワーでやりませんか」というお誘いをいただき、ならばCD発売と合わせてティアゴを呼んで複数回のライブを組んでしまおうと思った所からこの企画が始まりました。
すぐに古くからの知人でマンダラのF氏に連絡しライブの企画を持ちかけて快諾していただき、「では9月にブッキングしましょう」という話になり、
竹原と京都ではそれぞれ知人M氏とK氏に紹介してもらった先方のご好意からどちらも素晴らしい環境でのコンサートが実現しました。
その経緯の一部は以前ブログにも書きましたから、よろしかったらこちらをご覧下さい。

 

この、今年の5月からの5ヶ月間を、私は通常の2倍3倍の速度で駆け抜けてきたと思います。
”多忙”(多くの心を亡くす)とはまさにこういう事か、、、と実感するほど家族には迷惑のかけ通しでした。
今回のツアーの竹原、京都、マンダラセルリアンタワー、この4カ所でお配りするパンフレット。
そのパンフレットの為に私は3000枚もの紙を折り,ホチキスで留めるという作業もしました。

f:id:masakofado:20151013002714j:plainf:id:masakofado:20151013002819j:plain

そのパンフレットの原稿作りも、楽しいけれどなかなかハードな作業で、ツアー前の私は毎日パソコンを膝に抱えたままソファーで寝落ちとういう日々を過ごしました。
その他各方面との連絡、ご挨拶、各種交通機関ホテル等手配、ポルトガルのティアゴとのやりとり、リハーサル、CDの販売に関する事務手続き、当たって砕けてばかりの宣伝、各ライブ別フライヤー制作、新曲の歌詞の対訳、ポルトガル語の勉強、衣装の準備、等々全てが塊になって私に襲いかかってきたような状態でした。
忙し過ぎて歌の練習の時間が取れない時は一番苦しかったです。

あらかじめちゃんと準備しているようでも、間際になってくると結局バタバタとしてしまうものですね。
しかし準備は大変でしたが、その分期待も高まります。

私にとってはボーカリストとしての自分の人生の一つの節目のようにも感じていました。

さて、「その日」というのは本当に来てしまうものなんです。
一年に一度のスーパムーンの9月28日、ライブ当日は大変気持ちのよい秋晴れの日でした

f:id:masakofado:20151013002908j:plain

 

あとはもう心を無にして、出来る事をするだけです。

リハーサル時間の少し前にお店に到着すると、もう照明のスタッフが準備を始めていました。
「あ!大きいお店はホール並みに照明さんも居るんだ!」
そんな所までは想いが及ばなかった私。。。


さらにお店の方が「今日は何人ぐらいお客様が来るかわかりますか?」というのですが、「さあ、、、??」
本当にさっぱり予想がつきませんでした。
「一応70くらいかなと思ってはいるんですが、、、意外と50あたりになっちゃうかなという気もするし、もしかしたら80位いっちやうかも?と思ったりするんですが」
さっぱり要領を得ない私の返事はお店のスタッフの何の役にも立たなかったようで、椅子を並べたりするのにも事前にお店の方がいろいろと計画を立てて合理的に仕事を進めようとしているのに申し訳ない事でした。

音のリハーサルはいつものように順調にいきました。

f:id:masakofado:20151013003115j:plain

今回は蓮見氏が動画を準備してくれて、スクリーンにリスボンの風景を映し出す演出も予定しています。
私も休憩時間用のスライドショーを作って来ていたので、その確認もしなければなりません。

f:id:masakofado:20151013003219j:plain

さらに、友人2人が受付の為に駆けつけてくれて,来客の対応とCD販売等を引き受けてくれました。
やはり大きな箱でのライブは準備も大変です。
ビデオ撮影のセッティングも同時進行で行われました。

f:id:masakofado:20151013080532j:plain

大まかな準備が終わって外を見てみたら、もうお客様の列が出来ていました。
入場可能時間の30分も前だというのに、本当に有り難い事です。
列の中には小さなお嬢さんを連れて来て下さった友人の姿もありました。
お嬢さんが退屈しないコンサートにできるかな?

 

 

f:id:masakofado:20151013003413j:plain

立派な楽屋で着替えて本番を待ちます。
そう言えば、この楽屋に昔マンダラのママさんを訪ねて来た時に、私が下手なフラメンコを踊って見せたら,ママさんがまるで本当のお母さんのように優しく「わあ〜〜すごーく上手ねっ!」と、言ってくださったのを思い出しました。
ママさんの、目に見えない力がず〜っとず〜っとず〜っと、見捨てる事なく私を引っ張り続けてくれているのを感じます!

本当に、、、!

 

今日このマンダラで歌えるのも、ママさんが私を可愛がって下さったご縁からというのも有ります。
残念ながらママさんは亡くなってしまったけれど、ママさんの力を貰って私は何でも出来る気がします。


そして今,私はこの楽屋で時が来るのを待っています。

 

結局
この日は予想よりもずっと多く、103人ものお客様が私達のFADOのためにご来店下さいました!

f:id:masakofado:20151013004031j:plain

f:id:masakofado:20151013090247j:plain

f:id:masakofado:20151013090406j:plain

f:id:masakofado:20151013005416j:plain

f:id:masakofado:20151013005205j:plain

f:id:masakofado:20151013004613j:plain

f:id:masakofado:20151013004830j:plain

photo Ravi Izawa


ティアゴさんのポルトガルギターを楽しみにして来て下さった方
ポルトガル料理やワインを楽しみに来て下さった方
足を怪我して松葉杖をつきながら大きな花束を抱えて来て下さった方
仕事を抜けて駆けつけて下さった方
連絡を取り合って連れ立って来てくれた同級生
仙台からわざわざ来て下さった方
ご夫婦でそれぞれご都合をつけて来て下さった方
家にお子さんをお留守番させて来て下さった方
私の恩師ジョゼ先生と奥様
ポルトガル文化センター関係の皆様
日本ポルトガル協会からおいでくださった理事さま
ポルトガル大使ご夫妻

そして、いつも来て下さっている、大切なFADOファンのお客様

皆様本当に有り難うございました!
抱えきれないほど戴いたお花も有り難うございます。

f:id:masakofado:20151013075810j:plain

photo Mariko Sayama

こんなに美しいスーパームーンの夜を、103人のお客様がFADOの余韻を味わいながら帰路につかれたという事が、このファドの夜の美しい締めくくりとしても最高でした。
美しい夢のようなひと時でした。
この夢を私に見せてくれた周りの人全てに  Beijo!

f:id:masakofado:20151013080145j:plain

photo Mariko Sayama


10月5日にティアゴを見送ってから、私は抜け殻状態になり、さらにその後緊張がほぐれたせいか高熱を出して寝込んでいました。
今日やっと熱が下がり、少し楽になりました。
今週は溜まっていたPTAの仕事等もあり、休むことも出来ず厳しい一週間でした。
マラソン選手がレースが終わっても急には止まらないように、私ももう少し上手にペースダウンすべきでしたが、本当にガクッと力が抜けたら、ガクッと体調を崩してしまったというわけです。
次はもう少しゆるやかに力を抜いていかなくっちゃ!
一つ勉強になりました。

明日からまた新曲の練習等徐々に元のペースに戻して行こうと思います!

 ライブ会場でも御好評だったCD
Amazonからお求めいただけます。

www.amazon.co.jp

f:id:masakofado:20151013075953j:plain

にほんブログ村

http://www.blogmura.com/