36)イタリア語とポルトガル語
36)もう随分昔になります。
イタリア語をけっこう頑張って勉強していました。
相性が良かったのか、スイスイ頭に入るので面白くて5年程続けて勉強しました。
音楽をやっている人間は耳がいいので、発音やリスニングは比較的得意(なはず)です。
使うと通じるのが楽しくて、イタリアにも随分行きました。
ところが、どうやら私の頭の語学の為のスペースはそんなに広くないらしく、イタリア語が入って来たら、英語は居場所が無くなってどこかに去っていってしまいました。
或る時テレビで映画を見ていて出演者の名前に「MIKE」とあったのを見て「あれ〜〜?日系人?で出たかな?そんな人」と思ってしまった私。
そう、「マイク」を「みけ」と読んだのですねえ。
そもそもイタリア語ではKは(カッパと発音するのですが)殆ど使わない文字です。
それに「みけ」なんてそんな変な名前が日系人だと思うのもおかしいのですが、マイクなんて誰でもあたりまえに読める名前を無意識にイタリア語読みで読もうとした自分にびっくりです。
もうイタリア語感覚でしかアルファベットと向き合えない人間になりつつあったのです。
世の中には何か国語もこなせる人がゴロゴロ居るというのに、私の頭ときたらちょっとイタリア語をかじったと思ったらもう英語を消し去ってしまうというこの情けなさ、、、。
でも、ヨーロッパを、特に南ヨーロッパを旅しているときはイタリア語と消えかけの英語でいつもなんとかなっていました。
そんなことから、今年のミラノ万博の日本館の(イタリア語の)歌も私が歌わせていただけたのです。
さらに、ファドを歌う為にポルトガル語を勉強しはじめた時も、イタリア語に助けられました。
言葉としてはイタリア語スペイン語ポルトガル語、この三つは親戚のようなものですので、似た言葉のオンパレードですので大体の意味が判るのです。(同じ言葉も結構有ります)
そして、発音もこの三か国は近いので習得し易いのです。
「なんだ〜〜楽勝かもしれない♪」
ポルトガル語の世界にすんなり入っていけたような気がして、昔自分がイタリア語を勉強した事に感謝しました。
ところが!
「似ている言葉」は「紛らわしい言葉」でもあるのです。
ウォーリーとウォーリーのそっくりさんがぐちゃぐちゃになっているような感じです!
頭の中を整理したくても、ポルトガル語と区別がつきにくいイタリア語がごちゃごちゃと紛らわしくからみついいてて全くすっきりしません。
今思えば、イタリア語に席を譲っておとなしく去っていった英語は本当にいい子だったのです。
そんな訳で、今の私は非常に中途半端な事になっておりまして、、、、。
誰かイタリア語だけを消せる消しゴムが有ったら教えて!!!
今の私の頭の中↓