35)ファディスタ 「Carminho」
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リスボンのファディスタにはベテランも沢山居ますが、若手でも勿論活躍している人は居ます。
例えば「マリーザ」とか「アナ モウラ」彼女達は ポルトガルだけでなく海外でも活躍しています。
そんな若手のファディスタの中で、私が今一番好きなのが「Carminho」カルミーニョです。
彼女も若手の中では売れっ子の一人です。
ハスキーなとても良い声をしています。
彼女のお母さんも有名なファディスタ「Teresa Siqueira テレザ シケイラ」さんですから、或る意味血統書付きということでしょうか。
若い頃の「テレザ シケイラ」さん。
youtu.be
ね!同じ遺伝子を感ぜずにはいられませんよね。
彼女の歌声の若さとやんちゃさと自由さは、ファディスタになる為にギラギラと媚びて生きてきたのではなく、恵まれた環境でのびのびと歌って来た育ちの良さを感じさせます。
育ちが良いけれどファドの重い部分もしっかり匂わせています。
ちゃんとファドの重い部分も匂わせているのに若々しい、、、これって結構難しいと思います.
また、ファドに欠かせない「サウダーデ」の歌声への滲ませ方もドライでカッコいいです。
この曲も素敵です。
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余談ですが彼女のこの曲のトレイラー、びっくりしました。とても大胆です。
音楽は一切無し!
彼女がリスボンでお母さんと共演した動画では、彼女の母に対する愛情と、反抗心と、照れくささとが複雑に混じった彼女の表情が感じられ興味深いです。
きっと舞台裏では本番直前迄喧嘩してたんじゃないかな、、っていう感じがするのです。
どこの世界でも親子(特に母と娘)って同じなんだなあと思いました。
そういう人間臭さが出ていているところも「これぞファド」。
いつか私の息子もファディスタになって私と同じ舞台に立つ時は、、、、来ないですね。
彼は、私が家で歌っているファドを毎日聞かされているから「もう充分」といって、ライブにも来てくれません。
寂しき母は一人歌う。。。おお!これもまた「ファド」かな 笑