『FADOの有る生活 A vida com Fado』  ポルトガル音楽ファドを愛する私のブログ Eu sou uma cantora japonesa cantar fado.      Fado修行の日々や地中海地方の文化についても綴っていきます

ポルトガルの #FADO(ファド)を歌う渡辺エマのブログです。FADOやポルトガルについて紹介します。ポルトガルには他にもワインや料理、世界遺産等魅力が一杯!サッカーのロナウドの故郷でも有ります。

26)ファティマの奇跡

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26)5月ももう終わりですね。
5月といえば、、、
ポルトガルのファティマの奇跡のお話を御存知でしょうか?

リスボンから北に120キロ程の所にファティマという、人口僅か1万人程の村が有ります。

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1917年5月13日、その村の幼い3人の子供の前に聖母マリアが現れ、それから6ヶ月間毎月13日に子供達の前に聖母マリアは現れ、預言をしたというのです。
聖母マリアは子供達に毎月同じ場所に会いに来る様に言いましたが、大人達はそれを信じないで、子供達が聖母との約束を果たそうとするのを妨害します。
それでも聖母は出現を続け、子供を通して預言をします。
その中でも、第三の預言というのは有名ですから聞いた事がある人も多いのではありませんか?
その時に聖母マリアは3つの重要な預言をしました。
人類の未来に関する重要な預言です。
第一次世界大戦の終わり
第二次世界大戦と広島、長崎の原爆投下(地獄の存在という説も有ります)
そして第三の預言は、1960年になるまで封印するようにと聖母マリアが言ったため公表されませんでした。
ところが1960年を過ぎてもそれはバチカンにしまい込まれたまま公表されません。
その間、数人の法王がその預言を開けてみたのですが、その誰もが預言の恐ろしさに戦慄し、封印を解かれる事がなかったのです。
預言を見た法王の中には、恐ろしさのあまり卒倒してしまった人もいたそうです。

その預言を2000年5月、ヨハネ・パウロⅡ世の判断でバチカンが公開しましたが、その発表された内容は「教皇殺害の予言だった」というのです。
それが気を失って倒れるほど恐ろしい人類の未来だったのでしょうか?
実は真実はまだバチカンの奥深くに封印されているのではないかと思っている人も多いようです。
真相はどうなんでしょうか。とても興味深いですね。


このファティマの聖母マリアの出現はバチカンも公認している「奇跡」です。
その為この小さな町は5月になると世界中から巡礼者が押し寄せ、5月13日にはここが信者で溢れかえります。
私がこの街を訪れたのは2013年の8月でしたが、日曜日だったためか、多くの信者が広大な教会の敷地にひしめきあっていました。

 

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町の外側の道路には各地から信者を運んで来た観光バスがたくさん駐車しています。
教会へ続く参道にはそういった信者目当てのお店がずらりと軒を並べ、お供え用の巨大なろうそくや、お土産、お守り等を売っています。

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そんな売店で売っている物の中でビックリする物を見つけました。
人間の身体のパーツです。
手、足、耳、鼻、頭、お尻、胸、等身体の外側だけでなく内蔵も、肝臓、心臓、小腸、大腸など、あらゆるパーツを売っています。

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一瞬ドキッとしますが、これらは全て病気の人が、自分の悪い部分を治してもらう為のお参りに使う物です。
教会前の広場は信者が何万人も押し寄せるためにたいへん広大な面積がありますが、熱心な信者はその広場の端から教会迄の長い道を、膝まずいたまま膝だけで進んでいきます。
まるでチベット仏教の巡礼、五体投地のようです。

救いを求める信者の気持ちはどんな宗教でも同じなんですね。

私のような観光客は、そんな信者の方々のお邪魔にならないように、隅の方からそっと見学するのがいいと思います。

 

私がファティマに行ったら是非したかった事、それはその広場の真ん中にある泉で水を汲む事でした。

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その為の容れ物も、参道の売店で売っています。
手のひらに乗るような小さなものから、20リットルくらいはいる大きなポリタンク迄様々な大きさのものを売っています。
勿論ペットボトルでも大丈夫です。

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これは150ml位入るプラスチック容器です。

 

ものすごい人出だったので、その泉もさぞ大行列かと思いきや、泉の周りは思ったより空いていました。

勿論そのありがたいお水、飲んでみましたよ!
味は、普通のお水でしたが、冷たくて美味しかったです♪


飲むことはできなくても、身体にかけたりして使えますし、そのお水は日本に住むカトリック信者の友人へのお土産としても持ち帰りました。

www.santuario-fatima.pt



また、ファティマには蝋人形館が有り、そこでは聖母マリアの6回にわたる奇跡の一部始終を蝋人形の展示で物語の様に場面を追って見て歩く事ができます。
わりとしっかり手のこんだ作りで見応えがあります。
入場料はこの時は大人7.5ユーロでした。

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巡礼者が何万人も押し寄せるわりには町の規模は小さいですが、蝋人形館の有るあたりにはレストランやホテルが集まって賑やかです。

そこで食べたアローシュ(炊き込みご飯のようなもの)もとても美味しかったです。

リスボンからは車で1時間半くらいです。
私はレンタカーで行きましたが、駐車場は町の周囲の道路に沿うようにしてあるので行きやすいです。
電車で行くと、ファティマの駅からさらにバスで4〜50分かかるようですのでレンタカーがお勧めです。
小さいですが特別な意味を持った町ですので、機会があったら是非行って見て下さい。
キリスト教徒でなくても勿論大丈夫ですよ!

Museu de Cera - Fátima



今回はファドやリスボンの話題からはちょっと脱線しましたが、5月ならではの話題としてファティマのお話をとりあげさせていただきました。

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